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春夏秋冬の旬の野菜を食べるメリットは?野菜の種類や栄養価の違いとは!?

春夏秋冬、日本はその四季を活かしてそれぞれの季節に旬の野菜がたくさんスーパーに並びます。

しかし、今はビニールハウスなど栽培環境が整っていることから、トマトナスといった夏野菜に、逆にに鍋で大活躍の白菜でも手に入るため、年中安定して野菜が供給されているというメリットもありますが、「旬」という概念がなくなってきているのも事実です。

旬の野菜とよく言いますが、に食べるメリットはあるのでしょうか。
春夏秋冬それぞれの旬の野菜種類を紹介するとともに、それらの野菜栄養旬の時期とそれ以外の時期では栄養価の違いがあるのかなどを見ていきましょう。

春夏秋冬の『旬』の野菜について

●旬の野菜はこれ!

それぞれの季節に旬を迎える代表的な野菜とその栄養を紹介していきます。

【春】

・キャベツ
☞特に「春キャベツ」と言われて市場に出回ります。冬に出回る「冬キャベツ」もありますがその違いは一目瞭然です。冬キャベツは葉の巻き方がしっかりしていて、全体の重みもずっしりしているのに対し、春キャベツは葉の巻き方が緩く、芯の近くまで黄緑色、葉質も柔らかいです。

春キャベツはみずみずしく甘みがあるため生食にも向いています。
キャベツといえば「キャベジン」を想像する方もいらっしゃると思います。
医薬品の名前にもなっているこのキャベジンは正にキャベツから発見されたので名づけられたもので、胃炎や胃潰瘍の回復など、胃腸を守る効果があると言われます。

また、油を分解する酵素の働きを助けるので、トンカツとキャベツの千切りの組み合わせは理に適っているものといえます。食物繊維も豊富なので便秘の解消にもつながります。

・じゃが芋
「新じゃが」と呼ばれるに出回るじゃが芋は、小ぶりなものが多いです。
じゃが芋はでんぷんが主成分で、主食にもなる野菜として世界中で栽培されており、日本では江戸時代にオランダ船から長崎に持ち込まれたのが最初とされています。
ビタミンCが豊富で、野菜類に含まれるビタミンCは熱に弱く加熱すると分解されてしまいますが、じゃが芋などのイモ類のビタミンCはでんぷんに守られているため加熱しても壊れにくいのが特徴です。
抗酸化作用や肌の代謝を助ける作用もあるので、積極的に摂りたいビタミンです。

【夏】

・ナス
夏野菜の代表格ともいえるナス。成分としては90%以上が水分で、ビタミンやミネラル類は特に豊富とはいえません。
しかし、ナスのあの紫色、なす紺を作っているのはアントシアニン系の色素です。
アントシアニンは目に良いと聞くかと思いますが、ポリフェノールの1種で、活性酸素の働きを抑制することでガンの予防につながったり、血管を綺麗にして動脈硬化や高血圧を予防する効果があるといわれています。

・ピーマン
☞鮮やかな緑が特徴のピーマン夏野菜の一つです。
ビタミンCはトマトの4倍、免疫力を高める効果のあるカロテンも豊富に含まれます。
このカロテンは脂溶性の成分で、油と炒めると吸収率がアップします。
また、独特の青臭さがあり、苦手な方も多いピーマンですが、そのにおい成分であるピラジンには血液をサラサラする作用があることが注目されており、脳梗塞や心筋梗塞の予防にも効果が期待できます。

 

【秋】

・さつま芋
秋の味覚といえばさつま芋。日本では江戸時代から栽培が開始され、痩せた土壌でも良く育つため飢饉の際には多くの人を助けました。
主成分はでんぷんですが、カロリーは米や小麦の1/3程度と低くビタミンC、食物繊維が豊富のため、女性には嬉しい野菜です。
カリウムも豊富に含まれており、体内の不要な水分を排出してくれるためむくみや高血圧予防が期待できます。

・きのこ
☞これも秋の味覚ですね。
シイタケに含まれるエルゴステロールは日光に当たるとカルシウムの吸収を促進するビタミンDに変化します。また、血中コレステロールを低下させるエイタデニンも含まれています。女性はホルモンの影響でカルシウムの吸収やコレステロールの代謝などが調整されていますが、加齢によりホルモンバランスが変化しやすくなるので積極的に摂りたい栄養素です。成長期のお子様にもぜひ摂ってもらいたいです。
また、きのこ全般にビタミンB1が豊富で、疲労回復に効果が期待でき、食物繊維も豊富です。

【冬】

・大根
☞正月の七草粥で食べられる「春の七草」「すずしろ」大根のことで、古事記にも記載があります。
旧暦では1~3月が春と呼ばれていました。お正月を新春と呼ぶのはここからきています。
春から夏にかけて出回るものは辛みが強く、秋から冬に向けて甘みが増します。
ジアスターゼという消化酵素が豊富に含まれており、消化を助け、胃の粘膜を保護してくれます。
このジアスターゼは熱に弱いため、生でサラダにしたり、大根おろしで食べるのをおすすめします。
また、大根おろしにしたときに、細胞が壊れてイソチオシアネートという成分が作られます。これは大根おろしの辛み成分で、殺菌作用があるため風邪の予防に効果があります。

・春菊
関西ではキクナとも呼ばれています。
3月ごろまでがですが、春に黄色い花を咲かせるため春菊という名前がついています。
緑黄色野菜の中でもカロテンの含有量はトップクラスです。抗酸化作用により風邪の予防に効果があり、鉄分も豊富なので貧血予防になります。複数の成分からなる独特な香りは食欲増進、胃もたれの解消、消化促進などの働きがあります。

●なぜ旬の時期というのか

「旬」とはつまり、その野菜果物を収穫するのに最も適した時期、魚の漁獲量や野菜、果物の収穫量が最も多くなる時期のことです。
ではなぜ、その旬の時期に食べることが良いのでしょうか。

理由1:味が良い
収穫に適しているということは、味が最も良くなる時期ということです。
ということは、旬の野菜はそれ以外の時期と比べて美味しいと言えます。
サンマが秋に美味しいのは、産卵前に脂肪を蓄えるため「脂がのっている」からです。

理由2:値段が安くなる
収穫量が多くなると安定して市場に出回るようになるので、値段も同じように安定して安価になりやすいのです。

理由3:栄養価が高くなる
味が良いという理由と同じように、蓄えられる栄養素旬の時期に最も高くなります。
例えば、冬が旬のほうれん草のビタミンCの含有量は、夏採りのものは20㎎なのに対し、冬採りのものは60㎎と栄養価が高いのが分かります。

最近ではビニールハウスなど農業設備の発達により年中どんな野菜でも手に入るようになりましたが、こうして旬の良さが分かれば意識して旬の野菜を積極的に取り入れようと思えますね。

●『春夏秋冬』旬な野菜のまとめ

旬の野菜を食べるメリットを紹介してきました。

野菜美味しく、でも少しでも安く食べたい!そんな希望を叶えてくれるのが旬の野菜です。
栄養価まで高いとなると一石三鳥ですね。

野菜種類によって含まれる栄養素、それぞれの栄養価は全く違います。
だからこそ「食事はバランスよく」が基本となるのですが、色々な野菜を食事に取り入れて食べたいですね。

春夏秋冬季節ごとに旬を迎える野菜を知っておけばその日の献立決めもスムーズに出来そうです。
日々の食卓に旬の野菜を使ったサラダを1品追加したり、冬に旬を迎える野菜を鍋の具材として使えば加熱することでカサも減りたくさん食べられます。

野菜が苦手な人も、工夫して積極的に美味しい野菜を取り入れてください。

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